P公園のカルガモとスロープ
人工的な水辺に棲むカルガモは多い。
東京ディズニーリゾートの人工池にいるカルガモは有名だ。
P公園の人工池にもカルガモが棲んでいる。
5~6月頃には20羽近くのヒナガモがいたらしいが、7月中旬に見に行った時は、大人2~3羽とヒナが1羽だけ泳いでいた。
大人1羽はヒナを見守っていて、明らかにお母さんだと思われる。
大人2羽は、水中で逆立ちしてお食事していた。
シンクロナイズドスミングのようだ。
今はアーティスティックスイミングと言うのだっけ。
タイル張りの人工池なのに、水底に何か美味しいものがあるのだろうか。
それとも、これは練習か。
他のヒナはどこへ行ったのだろう。
P公園にもカルガモの天敵となるカラスはいるけれど、何となく、A川のようなワイルドな場所より安全な感じがして、あまり悲劇的なことは想像されない。
どこかで寝ているか、別の場所にお引越ししたのかななどと思ってしまう。
噂によれば、ここのカルガモたちは、池の真ん中にある「島」の植え込みの中で休むらしい。
島から池へ、スロープが架かっていた。
誰か優しい人が架けたのだ。
カルガモたち、よかったねえ。
A川のカルガモファミリーを探す
7月第2週。
先週はA川でカルガモファミリーに会えなかったので、今週は範囲を広げて探してみた。
A川の延長は約7km。
そのうち、先々週カルガモファミリーを見た場所を含む、上流から中流にかけての川沿いを歩いた。
先々週カルガモファミリーやカワセミがいたB川との合流点には、誰もいない。
B川のこの付近には、カルガモのヒナが越えられない高さの落差工がいくつもあるので、ファミリーがここからB川を遡ることはないだろう。
B川との合流点からA川の下流へ500m程下った所にあるJ橋の近くで、この日最初のカルガモペア(ペア①)と遭遇。
ヒナは連れていない。
先々週見たファミリーのお父さんとお母さんだろうか。
カルガモの個体には外見的な個性が無い。
それに、例えば、オスの体の色は繁殖期が近づくと鮮やかになり、繁殖期が終わるとボヤけるとか、同じ個体でも変化するらしい。
だから、外見から個体を見分けるのは至難の業である。
ペアは下流の方からやって来たが、ここで泳ぐのをやめて、川石の上で羽づくろいしていた。
J橋から少し下流で、国道がA川を横切る。
ここで川沿いの道が途絶えたため、しばらく川から離れる。
迂回して、再びA川へ。
そこからまた、ひたすら川沿いを歩くが、ずっと何にも出遭わない。
勾配の小さい、A川の静かな流れだけが続く。
次にやっとカルガモを見たのは、J橋から下流へ1.5km程下った辺りのD橋の近くだった。
橋の近くばかりだと思われるかもしれないが、A川には、小さいものも含めて89本もの橋が架かっており、目印にして場所を覚えておくのに便利なのだ。
大人5羽の集団である。
ペア+ペア+1羽のようにも見える。
5羽は初め、近い場所に散らばって思い思いに過ごしていたが、そのうち、綺麗に縦に並んで下流の方へ泳いでいった。
私は、ここからまた上流へ引き返す。
途中カフェでお茶をして、再びJ橋の近くに戻ると、カルガモのペア(ペア①?)が、2時間前に見た時と同じ場所に居た。
相変わらず泳ぐことなく、食事に勤しんでいる。
まだしばらくはここから動かなそうだった。
B川との合流点に戻る。
そこから上流へ200m程行った所のO公園の近くに、また、カルガモのペア(ペア②)がいた。
さきほど見たペアはJ橋の近くに留まっていたから、これは別のペアだ。
やはりヒナは連れていない。
このペアも、水草を食んだり、岸に上がってぼうっとしたりして、穏やかな時を過ごしていた。
子連れのお父さんとお母さんが漂わせていた緊張感は無い。
この日、A川沿いを片道4km程歩いて出遭ったカルガモは、J橋近くのペア①、D橋近くの集団、O公園近くのペア②である。
先々週ファミリーを見た地点から近いのは、J橋とO公園だ。
やはり、ペア①かペア②が、ファミリーのお父さんとお母さんだろうか。
いずれにしても、ヒナを見つけることはできなかった。
天敵に襲われたり、ここ数日の豪雨の被害に遭ってしまったのかもしれない。
あるいは、ファミリーごと、どこか別の場所へ「カルガモのお引っ越し」をした可能性もある(ただ、この辺りには、あまり良い引っ越し先が無いように思う)。
カルガモの繁殖期は4月〜7月。
今年はもう、A川でカルガモファミリーを見ることはないだろうか。
A川にカワセミがいた
2021年6月最終週。
A川とB川の合流ポイントにカワセミがいた。
この姿かたち、長いクチバシ、そして何と言っても背中の鮮やかなエメラルドグリーンは、カワセミだと思う。
でも、一般的なカワセミなら、お腹がもっと明るいオレンジ色をしているはずだけど、このカワセミのお腹は茶色い。
カワセミの幼鳥は成鳥に比べて全体的に黒っぽいらしいので、このカワセミは幼鳥から若鳥になる頃の子供なのかもしれない。
体格は大人に見えるけども・・・。
一羽でポツンと居たから、もう独立はしているようだ。
私の中で、カワセミといえば、清流の象徴。
ここ都心で見られたのは奇跡的だと思ったが、近年、水質改善の進んだ川では、都心部でも見られるようになったらしい。
このA川とB川も、時々ゴミが落ちているのは残念なのだが、水はたしかに綺麗だ。
そして特に、このA川とB川の合流ポイントは、なぜか鳥に人気のスポットとなっている。
全てを写真には収められなかったが、この日ほぼ同時に、カワセミ、白サギ、カルガモ、カラスが集まっていた。
またここで、カワセミを見られればよいと思う。
A川のカルガモファミリー
2021年6月最終週。
そのファミリー(?)は、A川の下流の方からやって来た。
大人が2羽と、ヒナが2羽。
ヒナは大人①の後ろにぴったり付いて泳いでいる。
そこから少し離れた所を、大人②が護衛するように泳ぐ。
大人①がお母さんで、大人②がお父さんだろうか。
Wikidepiaによれば、カルガモのオスは、子育て期にはオスだけの群れを作るらしい。
ならば、大人②は、お婆ちゃんか叔母さんだろうか。
それともフレンドリーな他人?
引き続きWikipediaより
オスは腹部が濃褐色で、羽毛外縁(羽縁)の淡色部が小型になり胸部との差異が明瞭。
尾羽基部を被う羽毛(上尾筒・下尾筒)が光沢のある黒。
上尾筒や下尾筒が黒褐色で、羽縁が淡色だったり淡色の斑紋が入る。
外見から判断すると、大人①はメス、大人②はオスのようだ。
やはり、どうも大人②はお父さんに見える。
最近は、カルガモのオスも子育てに参加するのではないだろうか。
ヒナが2羽というのは少ないので、天敵に襲われたりして減ってしまったのかもしれない。
ファミリーはA川の支流に入った。
支流には落差工がある。
一段目の落差工は、ヒナたちも何なく越えた。
本当にお母さんの後を忠実に追いかけるものだ。
二段目は落差は小さいものの、ほぼ垂直で、ヒナたちはジャンプするが越えられない。
そんなヒナを尻目に、お父さんとお母さんは二段目の上で寛ぐ。
ヒナたちは、なんとかして親のいる所に行こうと、ずっと頑張っている。
お母さんが降りてきた。
ほっとして付き従うヒナたち。
その時、三段目に上がったお父さんの横に、一羽のカラスが留まった。
天敵に警戒するお父さん。
カラスと妻子を交互に見やり、警護モードに入っている。
やはり、この大人ガモはお父さんなのだと、私は勝手に確信した。
結局、カラスはカルガモたちに一切興味を示さず、彼らは事なきを得たのだった。
ファミリーはA川に戻り、上流の方へ泳いでいった。