A川のカルガモファミリーを探す
7月第2週。
先週はA川でカルガモファミリーに会えなかったので、今週は範囲を広げて探してみた。
A川の延長は約7km。
そのうち、先々週カルガモファミリーを見た場所を含む、上流から中流にかけての川沿いを歩いた。
先々週カルガモファミリーやカワセミがいたB川との合流点には、誰もいない。
B川のこの付近には、カルガモのヒナが越えられない高さの落差工がいくつもあるので、ファミリーがここからB川を遡ることはないだろう。
B川との合流点からA川の下流へ500m程下った所にあるJ橋の近くで、この日最初のカルガモペア(ペア①)と遭遇。
ヒナは連れていない。
先々週見たファミリーのお父さんとお母さんだろうか。
カルガモの個体には外見的な個性が無い。
それに、例えば、オスの体の色は繁殖期が近づくと鮮やかになり、繁殖期が終わるとボヤけるとか、同じ個体でも変化するらしい。
だから、外見から個体を見分けるのは至難の業である。
ペアは下流の方からやって来たが、ここで泳ぐのをやめて、川石の上で羽づくろいしていた。
J橋から少し下流で、国道がA川を横切る。
ここで川沿いの道が途絶えたため、しばらく川から離れる。
迂回して、再びA川へ。
そこからまた、ひたすら川沿いを歩くが、ずっと何にも出遭わない。
勾配の小さい、A川の静かな流れだけが続く。
次にやっとカルガモを見たのは、J橋から下流へ1.5km程下った辺りのD橋の近くだった。
橋の近くばかりだと思われるかもしれないが、A川には、小さいものも含めて89本もの橋が架かっており、目印にして場所を覚えておくのに便利なのだ。
大人5羽の集団である。
ペア+ペア+1羽のようにも見える。
5羽は初め、近い場所に散らばって思い思いに過ごしていたが、そのうち、綺麗に縦に並んで下流の方へ泳いでいった。
私は、ここからまた上流へ引き返す。
途中カフェでお茶をして、再びJ橋の近くに戻ると、カルガモのペア(ペア①?)が、2時間前に見た時と同じ場所に居た。
相変わらず泳ぐことなく、食事に勤しんでいる。
まだしばらくはここから動かなそうだった。
B川との合流点に戻る。
そこから上流へ200m程行った所のO公園の近くに、また、カルガモのペア(ペア②)がいた。
さきほど見たペアはJ橋の近くに留まっていたから、これは別のペアだ。
やはりヒナは連れていない。
このペアも、水草を食んだり、岸に上がってぼうっとしたりして、穏やかな時を過ごしていた。
子連れのお父さんとお母さんが漂わせていた緊張感は無い。
この日、A川沿いを片道4km程歩いて出遭ったカルガモは、J橋近くのペア①、D橋近くの集団、O公園近くのペア②である。
先々週ファミリーを見た地点から近いのは、J橋とO公園だ。
やはり、ペア①かペア②が、ファミリーのお父さんとお母さんだろうか。
いずれにしても、ヒナを見つけることはできなかった。
天敵に襲われたり、ここ数日の豪雨の被害に遭ってしまったのかもしれない。
あるいは、ファミリーごと、どこか別の場所へ「カルガモのお引っ越し」をした可能性もある(ただ、この辺りには、あまり良い引っ越し先が無いように思う)。
カルガモの繁殖期は4月〜7月。
今年はもう、A川でカルガモファミリーを見ることはないだろうか。